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民族服

世界各地には、その地域で取れる素材をもとに、現地の気候や生活様式に合わせたさまざまなタイプの民族服が存在する。民族服の形態は、主に腰に衣服を巻き付ける腰布型、肩から全身に布を巻き付ける巻垂型、布の中央に穴を開け、そこに頭部を通して着る貫頭型、衣服の前方が割れており、着た後でそこを合わせる前開型、そしてあらかじめ体型に合わせて服を仕立てる体形型の5種類が存在し、それぞれ気候や生業に合わせた分布を示している。縫製をしない腰布型と巻垂型を懸衣、ゆったりと仕立てる貫頭型と前開型を寛衣としてそれぞれまとめ、体に密着する体形型を窄衣として3種類にまとめる分類法も存在する。

また、衣服が皮膚を覆う面積も気候によって大きく異なる。寒冷地域においては、寒さから身を守るため体形型の衣服で全身を覆うことを基本とし、毛皮などの防寒性の高い素材を主に使用する。温暖で冬季湿潤のヨーロッパや中央アジアでは体形型で上半身と下半身の衣服が分かれており、素材は亜麻と羊毛を基本とする。温暖で夏期湿潤の東アジアでは前開型の衣服が基本となり、本来は麻を、後には綿も素材として使用することが多い。高温多湿の南アジアや東南アジア、南太平洋においては巻垂型や腰布型の地域が多く、綿や麻といった通気性と吸水性のよい素材を主に使用する。高温で乾燥した砂漠地帯では貫頭衣が基本であり、暑熱と砂塵から身を守るために全身を覆うことが多い。

こうした民族服は風土に合わせたものではあるが不変というわけではなく、より気候風土に適した素材の伝来や文化の変容によって変遷を重ねてきた。特に19世紀以降、洋服が世界に普及すると、この影響を受けて民族服の中にも変容するものが現れた。また、さほどの歴史を持たない衣服がある民族内に急速に普及し、ナショナリズムと結びついて新たな伝統衣裳として定着することも珍しくない。 



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